○と△の香水って似てるよね?~似てる香りを探せvol.2~

こんにちは!
9月から渋谷店をメインに勤務させて頂いている浦野です。ミヤシタパーク、ぜひいらしてくださいね!さて、私は最近ローズとパウダリーの香りにハマってます。香りから、優しい、しなやかな女性を目指してます(笑)
さて、今日の投稿は…前回に引き続き、「あれ?この香りに似てる香りあるかも!?」なんて言う、店頭で毎日香りを試していると気付く似てる香りを探すシリーズvol.2でございます。

あくまでもウラノの鼻が感じる似てる香水ですのでご了承くださいね。

Ulrich Lang New York|17 ナンダン ロード(オードトワレ) NISHANE|コロニゼ(エキストレド コロン)

ニューヨークのブランド、Urlich Lang New York(ウルリッヒ・ラン・ニューヨーク)からは、大人気の“17 ナンダンロード”の香り。この香水はキンモクセイを中心とした香りで、香料にはオスマンサスと書かれていますが、オスマンサスはキンモクセイの学名です。
全体的にさっぱりとした香りの中に、ふくよかなキンモクセイの花が咲き誇ります。ラストのムスクもあっさりしているので、むきたての桃のようなみずみずしい雰囲気です。オードトワレな点も軽やかな香ちのフルーツのように感じれるのかもしれません。

一方で、トルコのブランドNISHANE(ニシャネ)からは“コロニゼ”。トルコでは自宅に客人が来た時などにコロンヤと言う、主にシトラス香りがするコロンを手に吹きかける習慣があり、それにオマージュしています。レストランなどでも食事の最後にウェイターが客の手に吹きかけてくれて、さっぱりとした香りに包まれリフレッシュできるそう。

コロニゼは纏いたてはシトラスの爽快な香りが鼻を通り抜けるので、トップノートはナンダンロードに似ているようには感じないのですが、ミドルノート以降の香りがナンダンロードに似てきます。オレンジの花であるネロリ、パウダリーな香りがするスズランと、さっぱりするムスクが爽やかなシトラスの香りを、ふくよかな香りに変化させているのかもしれません。
また、コロニゼは“エキストレドコロン”と言うNISHANE独自の濃度で作られていて、一番軽い濃度のコロンを、より質の高い香料を使い賦香率(香りの濃度)を少し上げてきています。なので、ナンダンロードのオードトワレと比較してもそこまで差がない点も2つの香りの雰囲気が似ていると感じるのかもしれません。爽やかなシトラスの香りの入りがお好きであればコロニゼを、フローラルの香りが強い方がお好きであれば、17ナンダンロードをおすすめします。

Ulrich Lang New York|17 ナンダン ロード

NOTE:
トップ|グリーンリーブス、シチリアレモン、ベルガモット
ボディ|オスマンサス、アイリス
ベース|シダーウッド、スエード、ムスク、アンブロックス

NISHANE|コロニゼ

NOTE:
トップ|レモン、グリーンティー、ジャスミン
ボディ|グレープフルーツ、スズラン
ベース|ベチバー、ネロリ、ムスク

NICOLAI|ローズピヴォワンヌ(オードトワレ) Regime des Fleurs |クロエ・セヴィニー リトルフラワー (オードパルファム)

GUERLAIN家の血を引く女性調香師パトリシア・ド・ニコライが創業したフランスのブランNICOLAI(ニコライ)からは、ローズを中心とした華やかな花束を。この“ローズピヴォワンヌ”はラズベリーやブラックカラウント(カシス)のフルーティーな香りがトップノートを飾ります。そして、ローズ(薔薇)、ヴァイオレット(スミレ)、ピオニー(芍薬)、アイリス(アヤメ)の花々が束ねられた華やかな香りが続き、アクセントのゼラニウムのグリーンが花々をより引き立たせる香りになっています。そう、まさに花束に顔を埋めたような気分にさせてくれます。
トップのフルーティーな香りとミドルノートフローラル、ラストのムスクへの変化がより軽やかさを演出していると思います。

一方、アメリカのブランドRegime des Fleurs (レジーム・デ・フルール)からは“クロエ・セヴィニー リトルフラワー ”の香りです。こちらはハリウッド女優でもあり、ファッションアイコンとしても絶大な人気を誇るクロエ・セヴィニーとの共作になります。
こちらもカシスのフルーティーさとピオニー、ハニーサックル(スイカズラの花)、ローズの華やかな香りからスタートし、やがてパロサントの甘み、ブラックティーの香りが広がっていきます。Happyで可愛いらしいトップのテンションから、繊細なローズ、紅茶の落ち着いた雰囲気まで目まぐるしく移り変わる、女優やファッションアイコンとして様々な表情を持つクロエ・セヴィニーにピッタリな香りです。

さて、2つの香りを比べてみると、“ローズピヴォワンヌ”のミドルノートと“リトルフラワー”のトップノートの印象が似てるかなと私は思いました。
それは、2つに共通するカシスとピオニー、ローズの香りが使われているから。
“ローズピヴォワンヌ”はオードトワレなので香りの持続性は3~4時間程度、“リトルフラワー”はオードパルファムなので香りの持続性は5~6時間程度となっており、この点は違ってきますが、フローラルの可愛らしく、華やかな香水を探している方には両方試してみて欲しい香りです。

NICOLAI|ローズピヴォワンヌ

NOTE:
トップ|アンブレット、ラズベリー、ブラックカラント、ベルガモット
ボディ|ローズ、ゼラニウム、バイオレット、ピオニー、アイリス、ブラックペッパー
ベース|サンダルウッド、インセンス、ムスク

Regime des Fleurs |クロエ・セヴィニー リトルフラワー

NOTE:
ブラックティー、ケマンソウ、カシス、ピオニー、パロサントインセンス、ザボン、ハニーサックル、ローズアブソリュート・・・

Regime des Fleurs |グラス ブルームズ|ガラスの花 (オードパルファム) NISHANE|ムスカネ(デミ・エキストレド パルファム)

Regime des Fleurs (レジーム・デ・フルール)から、もう1つ“グラスブルームズ”がラインナップ。この香り、副題が【ガラスの花】と言ってなんとも可愛らしいネーミング。香りも、ガラスで出来た花々を想像させるような繊細さがあります。全体的な印象はパウダリーなフローラルという感じ。(パウダリーとはボディパウダーのような、お粉をイメージさせる香りのこと)。
スズランの花、アンブレットシード(植物由来のムスク)がパウダリーに香り、全てを包み込みます。その内側では、ティーローズ(名前の通り紅茶に似た上品で優雅な薔薇)やピオニー、イランイラン、サンダルウッドのミルキーさがアクセントに香ります。綺麗な花々は、触ったらガラスのようにパリンと割れてしまうような危うい雰囲気があります。

もう一方のNISHANE(ニシャネ)の“ムスカネ”はムスクラバーに捧げる香り。パウダリーなムスクの真髄と言えるかもしれません。纏った瞬間からバイオレット(スミレ)のパウダリーな要素とムスクは絡みあいます。少しだけラズベリーとローズをアクセントに添えて。素肌にレースの透け感を纏うような、官能的な香りです。

この2つに共通するのは、香り立ちがパウダリーなムスクだと言う点。フローラルの要素を少し取り入れたいのなら“グラスブルームズ”がおすすめです。香りの濃度は“グラスブルームズ”がオードパルファムなのに対して“ムスカネ”は【デミエキストレドパルファム】と言うNISHANE独自の濃度で、オードパルファムより持続時間が長いのも特徴です。
昼間はグラスブルームズを、夜に向けてムスカネをレイヤードして纏うなんていかがでしょうか?ムスクラバーに捧げたい香水です。

Regime des Fleurs |グラス ブルームズ|ガラスの花

NOTE:
グレープフルーツ、スズラン、ピオニー、アンブレットシード、ティーローズ、イランイラン、サンダルウッド、トンカマメ、ムスク

NISHANE|ムスカネ(デミ・エキストレド パルファム)

トップ|ラズベリー
ボディ|ローズ、バイオレット、アンバー
ベース|ムスク、バニラ

似てる香水シリーズvol.2と題してお送りしましたが、いかがでしょうか?店頭で嗅ぎ比べてみてくださいね。
浦野でした。